熱と戦う現場に、本当の冷却を。

熱中症の本質は、体内で作られた熱を十分に逃がせず、深部体温が上昇してしまうことです。本来、私たちの体は「汗の蒸発」や「皮膚の血流を増やす」ことで熱を放散します。しかし日本の夏は高温多湿で、汗が蒸発しにくく熱がこもりやすいため、運動時は特に注意が必要です。

熱中症(特に熱射病)は救急対応が必要な医療緊急事態。重症が疑われる場合は119番通報を優先しつつ、深部体温を下げるための冷却を遅らせないことが重要です。


深部体温(しんぶたいおん)と表面温との違いとは?

  • 深部体温:脳・内臓・血液など「体の中心の温度」。上がりすぎると臓器機能に影響し、生命維持に直結します。
  • 表面(皮膚)温:皮膚付近の温度で、環境や血流・発汗の影響を受けやすい。発汗や皮膚血流による熱放散の“出口”として体温調節に関わります。

WBGT(暑さ指数)について

WBGTとは、気温・湿度・日射(輻射熱)を総合して算出する熱中症リスクの指標です。単なる気温ではなく、「体にどれだけ熱ストレスがかかるか」を示す国際的な基準で、スポーツ現場や労働現場で広く活用されています。
一般的に大会・合宿が集中する6月〜10月は特にリスクが高く、予防とパフォーマンス維持を両立する仕組みが求められています。


上記グラフは、2025年度 東京都における14時台のWBGT(暑さ指数)観測データを示したものです。 6月上旬(梅雨入り時期)から9月末頃にかけて、WBGT25℃を超える日が多数確認されています。

WBGT25℃以上は、熱中症リスクが高まり始める目安とされており、特に強度の高いトレーニングや試合を行う場合には、休憩・水分補給に加え、積極的な身体冷却対策が重要となります。

夏季のスポーツ現場では、気温だけでなくWBGTを基準に判断し、適切な冷却手段を準備することが安全管理の鍵となります。





熱中症対策の現実

人の体は、汗をかく・皮膚に血液を集めるなどの働きで、体内の熱を外へ逃がし、深部体温を一定に保っています。 しかし、高温多湿な環境では熱が逃げにくくなり、さらに運動で体内の熱産生が増えると、体温調節が追いつかず、体に熱がこもりやすくなります。 この状態が続くと深部体温が上昇し、熱中症のリスクが高まります。



 

熱中症対策の限界

体育館のように冷房が完備された屋内環境であれば、室温を下げることで熱中症リスクを大きく抑えることができます。しかし、夏の屋外――とくに炎天下でのトレーニングでは、できる対策には限界があります。

厚生労働省の熱中症対策ガイドでは、応急的な冷却方法として「水をかける」ことが推奨されています。 これは体表から熱を奪う有効な手段のひとつです。


即効性の高い水かけ対処法ですが、現実には夏の水道水はすでに高温になっていることが多く、十分な冷却効果を得られないケースも少なくありません。

東京では6月には水道水温が23℃を超え、8月には28℃に達します。ぬるい水では、熱をもった深部体温を速やかに下げることは難しいのが実情です。




だからこそ、アイスバスがある。

屋外環境では、気温・湿度・放射熱・運動による発熱が重なり、 体は常に熱をため込みやすい状態にあります。 だからこそ必要なのは、 環境任せではない、管理された冷却システムです。 水温をコントロールし、一定の低温を維持できる環境があってこそ、熱中症リスクを本質的に下げることができます。 それが、Dr.ICEが提案する「仕組みとしての冷却」です。